クラウディオ・ラニエリ(Claudio RANIERI)
フルネーム クラウディオ・ラニエリ
国籍 イタリア  
出身地 ローマ
生年月日 1951・10・20
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
経歴  1987〜88 カンパーニャ
1988〜91 カリアリ
1991〜93 ナポリ
1993〜97 フィオレンティーナ
1997〜99 2004〜05 バレンシア(スペイン)
1999〜00 アトレティコ・マドリー(スペイン)
2000〜04 チェルシー(イングランド)
2007〜07 パルマ
2007〜09 ユヴェントス
2009〜11 2019〜19 ローマ
2011〜12 インテル
2012〜14 モナコ(フランス)
2014〜14 ギリシャ代表
2015〜17 レスター(イングランド)
2017〜18 ナント(フランス)
2018〜19 フルハム(イングランド)
獲得タイトル 95/96コッパ・イタリア
98/99コパ・デル・レイ
15/16プレミアリーグ
15/16プレミアリーグ最優秀監督(LMA)
15/16プレミアリーグ最優秀監督(リーグ)
16FIFA年間最優秀監督賞
ローマの下町テスタッチョで精肉店を営む家に生まれます。少年時代はFWとしてプレーし、17歳の時に「グランデ・インテル」のエレーラ監督に見初められローマに入団。その後DFにコンバートされ、1973年11月4日ジェノア戦でトップチームデビューを果たします。6試合プレーした後に移籍したカタンツァーロでは、8年間で225試合に出場しました。
その後はカターニャやパレルモなど、国内リーグを主戦場にしていました。

イタリア、イングランド、スペインの3大リーグで指揮を執った経験を持つ監督。既存戦力の能力を引き出すべく試合で起用しながら育成して、チームの土台を構築します。
クラブの過渡期に就任を依頼されるケースが多く、早急にある程度の結果を残すことが求められているため采配も堅実で、強固な守備をベースに結果を最重要視します。
フォーメーションは4−4−2フラットを基本としながらも、その時の流行や手持ちの選手など様々な要素を考慮し、3バックも4バックも採用する柔軟性があります。
その腕は、自らが離れた後31年ぶりにリーグ優勝し、2年連続でチャンピオンズ・リーグ準優勝になったバレンシア、50年ぶりのリーグ優勝と連覇を果たしたチェルシー、1部に昇格した年にリーグ2位、翌年にチャンピオンズ・リーグでベスト8になったモナコが証明しています。

アマチュアのV・アメツィアからキャリアをはじめ、カンパーニャを経てカリアリに就任します。当時セリエC1(3部相当)に在籍していたチームをセリエAに導きました。
これが評価され1991年にナポリに就任します。英雄マラドーナが退団した後でありゾラを中心にチームを形成、リーグ4位でUEFA杯出場権を獲得します。2年目はこの大会による過密日程でコンディション調整に苦しみ、降格圏内を抜け出せずに解任されました。
1993年にフィオレンティーナに就任。セリエBではあったものの、FWバティストゥータやMFエッフェンベルク、GKトルドと圧倒的な戦力に恵まれ、1年でチームをAに昇格させました。その後ルイ・コスタやスウェーデン代表シュヴァルツの加入で中盤が強化され、95/96シーズンは国内カップ、スーパー杯制覇を果たし、国内も4位と好成績を収めました。
その後バルダーノ監督の更迭に伴いバレンシアに就任し、4節から指揮を執ります。ロマーリオがシーズン途中に退団しますが、入れ替わりで加入したルーマニア代表イリエが17試合12得点と素晴らしい結果を残したこともあり、チームは9位で終えました。98/99シーズンは堅守・速攻の戦術がチームに浸透、GKカニサレスや旧知のシュヴァルツの入団に、シーズン通算21得点を挙げたC・ロペスの大活躍があってリーグ4位に浮上し、クラブに初のチャンピオンズ・リーグ出場権をもたらすと、国内カップも制しました。また、メンディエタ、アングーロ、アルベルダといったスペイン人選手を育成してチーム力を大幅に上げました。
99/00シーズンに同胞サッキの後を受けてA・マドリーに就任。GKモリーナ、DFチャモ、ガマーラ、MFジュニーニョ、FWキコ、ハッセルバインクと戦力はそろっていましたが、UEFA杯ではベスト16で姿を消し、リーグでも不振を極めて2部降格となり、4月に引責辞任しました。
00/01シーズン、9月に解任された同胞ヴィアッリの後任としてチェルシーに就任します。英語の習得に苦労し、選手への指示はゾラやディ・マッテオといったイタリア人を間に介して行われました。それでも得点王になったハッセルバインクの活躍もあり、リーグ6位でUEFA杯出場権を獲得。また、それまで1ケタの試合出場数にとどまっていたテリーを22試合起用して成長を促し、翌シーズンには主力に定着させました。また、この時期にランパード、プティ、ゼンデン、グロンキア、ガラスなど即戦力の加入があり、グジョンセンも14得点と結果を残しましたが6位に終わりました。FA杯では決勝にコマを進めましたが、アーセナルに敗れました。
02/03シーズンはゾラが14得点の活躍を見せて4位に浮上し、チャンピオンズ・リーグ出場権を獲得しました。その後チームが大富豪のオーナーに買収されると、クレスポ、ムトゥ、ベロン、ダフ、マケレレなど総額200億超の大型補強を施したチームを機能させ、国内リーグ2位、チャンピオンズ・リーグではベスト4と結果を残しました。豊富な戦力故ローテーションを採用する中、メディアやサポーターから「ティンカーマン」と呼ばれるなど、常に解任論がささやかれる不遇な状況が続き、モウリーニョ監督の就任が現実味を帯びて5月末に解任されました。
その後バレンシアに復帰。フィオーレ、コッラーディ、ディ・ヴァイオ、モレッティと同胞を獲得し、ポルトとのUEFAスーパー杯を制して幸先よいスタートを切りますが、UEFA杯でS・ブカレストに敗れた後、2005年2月に解任されました。2007年2月、イタリアに復帰しパルマに就任。16試合で7勝して降格圏内のチームを12位に引き上げ、A残留に成功しました。
その後ユヴェントスと3年契約を結びます。資金面でミランやインテルに劣り、八百長によるペナルティで降格した後の昇格1年目だったこともあり、ビッグネームの加入こそありませんでしたが、アンドラーデ、ティアゴ、グリゲラ、ヤクインタ、サリハミジッチ、冬には旧知のシッソコと実力派を獲得。前者2人は活躍には至らなかったものの、3位でチームをチャンピオンズ・リーグに復帰させます。2年目はパレルモからアマウリを引き抜き、レンタルバックのジョヴィンコの存在にデル・ピエロも発奮して得点を量産、チャンピオンズ・リーグのグループリーグでR・マドリーに連勝する原動力になりましたが、決勝トーナメントで古巣チェルシーに敗れました。国内でもインテルの圧倒的な強さを覆すことができず、フェラーラ新監督就任に伴い辞任しました。
そしてスパレッティ監督が辞任した2009年9月1日に故郷ローマの監督に就任。モウリーニョ監督率いるインテルと激しいデッドヒートを繰り広げ、同クラブからレンタルで獲得したN・ブルディッソを軸に堅い守備を形成、勝ち点2差のところまで王者を追い詰めリーグを最終節まで盛り上げた手腕に、セリエA最優秀監督に推す声もあがりました。2年目はアドリアーノが誤算でしたが、同時にミランからレンタルで加入したFWボッリエッロが活躍します。しかしジェノアとのアウェー戦で3点のリードから逆転負けを喫し、解任されました。
11/12シーズン、開幕から一度も勝てずに退任したガスペリーニ監督の後任としてインテルと2年契約を結びます。12節から9勝1敗と立て直しに成功したかに見えましたが、20節レッチェ戦からは引き分けを挟んで5連敗と振るわず、チャンピオンズ・リーグでもベスト16に終わりました。そしてアウェーのイタリアダービーで敗れた後に解任されました。
12/13シーズンにモナコに就任。セネガル代表I・トゥーレの活躍などで1年で1部に復帰すると、2年目はファルカオやハメス、アビダル、R・カルヴァーリョなど大型補強を施します。1月にファルカオをケガで失ってもベルバトフで穴埋めするなどチームはおおむね好調で、チャンピオンズ・リーグ圏内の2位になりますが、5月に解任されました。W杯終了後にギリシャ代表に就任しますが、2年後の欧州選手権予選で成績が振るわず解任されました。
15/16シーズンの開幕直前にレスターからオファーを受けます。11試合連続弾のヴァーディー、マフレズ、岡崎の攻撃陣に、代表デビューしたカンテ、ドリンクウォーターの両ボランチ、守護神K・シュマイケル、主将モーガンなど主力に大きな離脱者がおらずチーム全体に戦術が浸透、強豪が軒並み低調な出来に終始する中で23節以降首位を譲らず、1884年に創設されたクラブ、また自身にとっても長いキャリアで初のリーグタイトルを獲得しました。
2年目はクラブ初のチャンピオンズ・リーグこそグループリーグを突破しますが、リーグ戦では退団したカンテの穴が大きく、新加入のスリマニやムサを含めた攻撃陣が低調なパフォーマンスに終始、チームが降格圏近くまで低迷したため解任されました。
17/18シーズンのナントは9位に終わりました。翌シーズン途中のフルハムでは勝利したブライトン戦を挟み7連敗して解任されました。2度目のローマ就任もスパルとナポリに連敗、その後9試合は負けなしでしたが、6位に終わり退任しました。

2015年9月13日:新規アップ 2019年6月8日更新

95/96フィオレンティーナ(国内カップ優勝)
バティストゥータ バイアーノ
  ルイ・コスタ  
ビジカ ピアチェンティーニ
  シュヴァルツ  
セレーナ カルナッシャーリ
アモルーゾ パダリーノ
  トルド  

98/99バレンシア(国内カップ優勝)
C・ロペス イリエ
ファリノス メンディエタ
カルボーニ アングロマ
  ミジャ  
ロシェ ビヨルクルンド
  デュキッチ  
  カニサレス  

99/00A・マドリー
ハッセルバインク キコ
ソラーリ アギレラ
バレロン ベイブル
カプデビラ ガスパール
ガマーラ サンティ
  モリーナ  

02/03チェルシー
ゾラ ハッセルバインク
ル・ソー グロンキア
プティ ランパード
ババヤロ メルヒオット
デサイー ガラス
  クディチーニ  

03/04チェルシー
ハッセルバインク グジョンセン
ダフグロンキア
マケレレランパード
ブリッジジョンソン
テリーガラス
 クディチーニ 

04/05バレンシア
  ミスタ  
  アイマール  
F・アウレリオ ルフェテ
バラハ アルベルダ
カルボーニ カネイラ
マルチェナ アジャラ
  カニサレス  

07/08ユヴェントス
デル・ピエロ トレゼゲ
ネドヴェド カモラネージ
ザネッティ ノチェリーノ
モリナーロ グリゲラ
キエッリーニ レグロッターリエ
  ブッフォン  

09/10ローマ
  トッティ  
  ペッロッタ  
ヴチニッチ タッデイ
ピサーロ デ・ロッシ
リーセ カッセッティ
フアン ブルディッソ
  J・セルジオ  

14/15モナコ
 マルシアル 
 J・モウティーニョ 
カラスコB・シウヴァ
コンドグビアトゥララン
クルザワファビーニョ
アブデヌールR・カルヴァーリョ
 スバシッチ 

15/16レスター(国内リーグ優勝)
ヴァーディー 岡崎慎司
オルブライトンマフレズ
カンテドリンクウォーター
フクスシンプソン
フートモーガン
 K・シュマイケル